2012年10月28日日曜日

ジャンボ!

自分は、あまり小さな子供が好きではない。
理由は単純で、子供の相手をするのはとても疲れるからだ。端から見ている分には可愛いのだけれど、彼らを楽しませようとすると大変だ。子供は飽きないから、遊び相手を始めると終わりが無い。エンドレスだ。こっちが先に疲れてしまう。

そんな自分だが、アフリカの子供たちとの触れ合いは楽しかった。
「ツーリスト」と「ローカル」いう距離感がちょうど良い。自分が訪れたアフリカの地域のほとんどでは英語が通じたが、基本的に子供達は簡単な英語しか知らない。ほぼ言葉が通じないと言って良い。だから、相手をするにしてもほんの表面的で、一時的なコミュニケーションにならざるを得ない。

例えばこんな風だ。
キッズ「ジャンボーッ!!」
俺「ジャンボジャンボ!」
キッズ「キャーキャーワーワー(大喜び)」

これが本当に可愛い(笑)

特に田舎の方へ行くと面白い。
たいていウシやヤギやニワトリがその辺を歩いているような、のどかな雰囲気だ。都会の子供達と違って、「すごく大きな荷物を背負った外国人が歩いている!」というのはビッグイベントなのかもしれない。みんな目の色を変えてこっちへ走ってくる。見ているこっちが笑ってしまうくらい興奮して「ジャンボーーッ!!」と絶叫する子供もいる。

もちろんいろんな子がいる。こっちをチラチラ見ながら洗濯物を干している女の子がいたので「ジャンボ~」と声をかけてみたら、「待ってたよ!」という感じで「・・・ジャンボ?」とはにかみ笑いを返してくれた。「はんっ、外人、俺はお前のこと、別に珍しくもなんとも、ぜんぜんないんだぜ!」とでも言いたげに、クールな「ジャンボ!」を返してくる少年もいる。

ぼったくり料金を平気でふっかけてくるタクシーのおっさんや、ふてぶてしさ極まりない態度でバスの隣席にケツをねじ込んでくるおばさんも、昔はこんなに可愛い子供たちだったのかと思うと少し可笑しい。

「ジャンボ!」
スワヒリ語の、最もポピュラーでオールラウンドな挨拶。 もうスワヒリ語圏を抜けてしまったので久しく耳にしていないけれど、子供達の明るい笑顔と声はずっと忘れない。





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